教会からのお知らせ

千年王国と最後の審判　ヨハネの黙示録第二〇章 (月報『菊名』No.21より）

千年王国ということが記されています。天使が降って来て、本当の終末が来るまでの千年間、サタンを縛り付け、活動が出来ないよう抑え込むというのです。
ヨハネが幻のうちに見たのは「一人の天使が、底なしの淵の鍵と大きな鎖とを手にして、天から降って来る」姿でした。この天使はサタンを捕らえ、鎖で縛り、千年の間底なしの淵に投げ入れて鍵をかけて閉じ込めたのです。こうして千年の間は地上でサタンの活動は全く無くなるのです。ヨハネはこのような幻を見せられて、どんなにか喜んだことでしょうか。彼は、迫害のもとで苦しみ、動揺している信徒たちを慰め、励ますためにこの幻を伝えたのです。

これを聞いた初代のクリスチャンたちは、ローマ帝国による迫害に苦しみながらも「このような世界はやがて終わる」と信じたでしょう。その後に殉教者たちの魂は生き返って、キリストと共に世界を統治するのです。これが第一の復活です。「第一の復活にあずかる者は、幸いな者、聖なる者である。」

この千年が終わると、サタンは解放されます。すると神に反抗し、地上の民を集めて聖徒たちを攻撃しだします。なぜ、捕らえた時に滅ぼしてしまわなかったのか、それは分かりません。ただ分かることは、サタンが閉じ込められるのも、解放されるのも、神の主権のもとにあるということです。サタンの自由ではなく、神の御手にあるということです。そして、サタンはあくまでもサタンだということです。千年の間閉じ込められていても反省したり、自由にされたのだから静かにしていようなど決してないのです。それ以上に驚かされることがあります。諸国の民を集めて戦わせようと集め、これに応ずる者が「海の砂のように多」かったのです。千年王国の後にです。キリストの平和を目の前にしてもです。サタンの声がかかれば、これに応ずるのです。堕落した人間は、たとえ神を目の前にしても、だからといって神に聴き従うものではない、という恐ろしさです。それが生まれつきの人間の本性なのです。

しかし神は、その時こそこれらに立ち向かわれます。天から火が降って来て彼らを焼き尽くし、サタンは火と硫黄の池に投げ込まれるのです。その後で最後の裁きが行われます。死者たちは皆、神の御座の前に出て、「彼らの行いに応じて」裁かれなければならないのです。その時に「命の書」に記されていない者は、火の池に投げ込まれました。これが第二の死です。命の書に記されて第一の復活に与った者のみが、永遠の神の国を継ぐ者として選び出されたのです。ではどのように生きれば、私も「命の書」に名前を記していただけるのでしょうか。

愛澤　豊重

（菊名　2017年6月号  No.21掲載）