園長だより
園長だより2016年3月
今年の冬は、温暖化とはいえ、厳しい寒さと暖かさが繰り返される日々でした。しかし土の香りや、草の芽、木の芽が膨らんで、確実に春の訪れを感じます。子どもたちは散歩の途中、その息吹をしっかりととらえていました。
「あっ、葉っぱの赤ちゃん!」なんという表現でしょうか。子どもならではの目線でとらえた春の発見です。植物は土のぬくもりの中から水分と栄養を吸収し、冬から目を覚ましたように成長しはじめました。教会の庭にあるミントの葉っぱがぐんぐん伸びてきました。葉に触れると爽やかな、いい香りをつけてくれます。また、梅の木は蕾が膨らんで一斉に花を咲かせました。満開の梅の香りは、ほのかな、やさしさを感じさせてくれます。人もそれぞれが成長し、植物のように良い香りを放って、お互いを思いやり、やさしく包み込むことができればと思います。
きく組の皆さんはあと1か月で卒園の時を迎えます。乳幼児期は、心も身体も瞬間、瞬間に目覚ましい成長をしています。愛児園で過ごした日々、ご家族、お友達と過ごした日々が、おとなに成長していくための大切な土台を築いてきました。
子どもたちが、更に自立して、可能性を限りなく広げていくことができるように見守っていきたいと思います。 金田みどり